「最近よく見るあのカクカクしたトヨタのバン、プロボックスっていうんだっけ? あれ、カッコよくない?」
キャンプ場で、街中で、SNSで無骨でタフなスタイルにカスタムされたプロボックスを見て、そんな風に思ったことはありますよね?
ボクたちのような30代、40代の子育て世代のお父さんにとって、
- いじりがいのあるカスタムベース
- ガンガン使える道具感
- 意外と維持費が安い
なんて魅力は、グッとくるものがありますよね。
「今のファミリーカーもいいけど、もっと趣味にも使える、自分らしいクルマに乗りたい…」
「次の車検のタイミングで、プロボックスに乗り換えるのもアリかも…?」
そんな風に、プロボックスへの乗り換えを検討しているお父さん、多いんじゃないでしょうか。
とはいえ、ちょっと待ってください!憧れだけで飛びついて、「こんなはずじゃなかった…」と後悔するのは避けたいですよね。家族を乗せる機会が多いボクたちにとって、勢いだけでクルマを選ぶのはキケンです。
プロボックスは元々「働くクルマ」。最新の乗用車と比べると、快適性や装備面であきらめることが必要な部分もあります。
そこで今回は、プロボックス歴4年のボクが、購入前に知っておくべきリアルなデメリット10個と、それぞれの具体的な解決策を、包み隠さずお伝えします!
プロボパパはこんな人
この記事を読めば、プロボックスの「良いところ」だけでなく、「ちょっと困るところ」もしっかり理解した上で、納得してプロボックスを選び、後悔のないプロボックスライフを送るためのヒントが見つかるはずです。
それではいっしょにすすめていきましょう!
はじめに、筆者のプロボックスのスペックを紹介
筆者のプロボックスの詳細情報は以下のとおり。
車両詳細情報 | |
---|---|
車名 | トヨタプロボックス |
走行距離 | 107,500Km (2024年9月18日) |
型式 | DBE-NCP51V |
原動機の型式 | 1NZ |
自動車の種別 | 小型 |
用途 | 貨物 |
自家用・事業用の別 | 自家用 |
初度登録年月 | 平成26年2月 |
車体の形状 | バン |
乗車定員 | 5人 |
最大積載量 | 400Kg |
車両重量 | 1060Kg |
車両総重量 | 1570Kg |
長さ | 419㎝ |
幅 | 169㎝ |
高さ | 157㎝ |
総排気量又は定格出力 | 1.49L |
燃料の種類 | ガソリン |
元々は商用車だったプロボックスを自家用として乗っているよ!
プロボックスのリアルなデメリット11選
プロボックスに乗り換えて「あれ?」となりがちなポイントを、子育てパパ目線で11個ピックアップしました。現実的な解決策も一緒に紹介するので、ぜひあなたの状況に当てはめて考えてみてください!
- 後部座席はぶっちゃけ狭い&リクライニングしない!
- 内装は良く言えばシンプル、悪く言えば安っぽい
- 乗り心地が悪い!後席は路面の状況を伝えがち
- 静かさとは無縁、走行音がうるさい
- 安全装備、最新モデルと比べると不安
- 燃費、カタログ値通りとは限らない?
- 小物収納スペース、もうちょっと欲しい!
- デザインが…飾り気なさすぎ?
- 人気が出すぎて…中古車価格が高騰中!
- 「え、仕事のクルマ?」という周りの視線
- 毎年車検に手間と時間を奪われる
後部座席はぶっちゃけ狭い&リクライニングしない!
「子供がチャイルドシートで窮屈そう…長時間はツラいかな?」
「帰省や旅行で長時間乗ると、後ろの席の家族から文句いわれそう…」
これは多くのオーナーが直面する、プロボックス最大のデメリットかもしれません。
荷室スペースを最大限確保するため、後部座席の居住性は二の次。足元も頭上も決して広くはなく、リクライニング機能がない(または、あっても申し訳程度)のは、家族を乗せる上で大きな懸念材料です。
内装は良く言えばシンプル、悪く言えば安っぽい
「せっかく外装をカッコよくカスタムしたのに、ドアを開けると現実に引き戻される…」
「毎日乗るクルマだから、もう少し内装の質感にもこだわりたい…」
ドアを開けると、そこは「働くクルマ」の世界。
プラスチック感の強いインパネ、極めてシンプルなメーター類、実用性最優先のファブリックシート…。
華やかさや高級感とは無縁です。「質実剛健」とも言えますが、「もう少しワクワク感が欲しい…」と感じるお父さんもいるでしょう。
乗り心地が悪い!後席は路面の状況を伝えがち
「家族から『前のクルマより乗り心地が悪くなった』って言われそう…」
「マンホールや道路の継ぎ目での『ガツン!』という衝撃がちょっと気になる…」
たくさんの荷物を積んでもしっかり走れるよう、足回りは硬めのセッティング。そのため、路面の凹凸や段差を拾いやすく、ゴツゴツとした乗り心地に感じるかもしれません。
とくに後部座席は、突き上げ感を感じやすい傾向があります。
静かさとは無縁、走行音がうるさい
「高速で後ろの席の子供と会話するのが大変…」
「せっかくのドライブ、好きな音楽をもっと良い音で楽しみたい…」
プロボックスの遮音材や吸音材の使用は最小限のため、走行中のロードノイズ(ゴーッというタイヤの音)やエンジン音が、乗用車と比べると車内に大きく聞こえがちです。
高速道路などでは、声を大きくしないといけなかったり、オーディオの音が聞き取りにくかったりする場面も。
標準スピーカーはフロントにしかついておらず、音質もイイとは言えません。
安全装備、最新モデルと比べると不安(年式・グレードによる)
「自動ブレーキとか付いてないと、万が一の時がやっぱり不安…」
「家族を乗せるクルマだから、安全性はできるだけ妥協したくない…」
2014年8月以降のモデルには、衝突被害軽減ブレーキを含む予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が搭載されています。
それ以前のモデルや廉価グレードでは、最新の乗用車に標準装備されているような先進安全装備が搭載されていない場合があります。
燃費、カタログ値通りとは限らない?(とくにカスタム後は悪化)
「カッコよくカスタムしたら、思ったよりガソリン代がかさむようになった…」
「もう少し燃費が良いと、家計的にも助かるんだけど…」
カタログ燃費(WLTCモードで17km/L前後 ※ガソリン車)は決して悪くありませんが、実際の燃費は乗り方や使用状況によって大きく左右されます。
重量増となるカスタム(リフトアップ、ゴツいタイヤ、ルーフラックなど)を行うと、燃費は悪化します。
小物収納スペース、もうちょっと欲しい!
「スマホや財布の定位置が決まらない…」
「子供のお菓子やおもちゃ、ティッシュとか、細々したものが散らかりやすい…」
運転席周りや後部座席に、「ここにスマホを置けたら」「ここにティッシュボックスを置けたら」と思うような、気の利いた小物収納スペースが少ないと感じるかもしれません。
グローブボックスやドアポケットはありますが、やや大味な印象も。
デザインが…飾り気なさすぎ?(これは完全に好み)
「ノーマルだと、ちょっと所有する喜びが薄いかも…」
「せっかく買うなら、もう少し個性的でカッコいい方がいいな…」
良くも悪くも、実用性一辺倒の「ザ・商用バン」というデザイン。
装飾を一切なくした、いさぎよさが魅力でもありますが、ノーマルのままだと「地味」「仕事のクルマみたい」と感じてしまう人もいるでしょう。
人気が出すぎて…中古車価格が高騰中!
「程度の良いやつを探すと、結構な予算が必要になる…」
「人気グレードやカスタム済み車両は、すぐに売れてしまう…」
近年のアウトドアブームやカスタム人気の高まりを受け、プロボックスの中古車市場は活況。
カスタム済みの車両や状態の良い個体は、数年前と比べてかなり価格が上昇しています。「安いバン」という感覚で探し始めると、その価格に驚くかもしれません。
「え、仕事のクルマ?」という周りの視線が気になる
「『配達の人みたい』って思われないか、ちょっと気になる…」
「家族が、見た目を気にするかもしれない…」
これはクルマ自体の性能とは関係ありませんが、カスタムしていないノーマル状態だと、クルマに詳しくない人から「なんでわざわざ商用車に乗ってるの?配達のひとみたい」といった目で見られたり、言われたりする可能性はゼロではありません。
毎年車検に手間と時間を奪われる
「毎年車検ってめんどくさそう…」
「車を車検に出す時間も作らなきゃいけないな…」
4ナンバーのバンモデルを選ぶと、やはり毎年の費用負担と手間がデメリットになります。
2年ごとの車検に比べ、単純に基本料金や法定費用(重量税・自賠責保険料は1年分ずつですが)の支払い頻度が増え、車検の手続きや車両の持ち込みといった時間的な負担も毎年発生します。
プロボックスのデメリットに対する対処法
プロボックスには商用車ゆえの乗り心地の悪さや、走行音が車内に伝わりやすいというデメリットがありますが、効果的な対処法も存在します。自分のカーライフスタイルにあったカーグッズやDIY、カスタムを利用することで問題の軽減が可能です。
- 後部座席の「狭い・硬い」を快適にアイテム
- 内装の安っぽさはイジルのを楽しむ
- 乗り心地の悪さは乗り心地重視のタイヤに
- 走行音はデッドニング(制振・吸音材)で軽減できる
- 最新の安全装備を搭載したモデルを選ぶ
- 運転技術と日ごろのメンテナンスで燃費改善
- DIYや収納グッズで収納スペースを追加
- プロボックスはカスタムで魅力が爆上がり
- 複数サイトをチェックして後悔しない1台を見つける
- 働くクルマのイメージはカスタムで大変身!
- 毎年プロの点検を受けられる安心感、ユーザー車検で格安車検
後部座席の「狭い・硬い」を快適にアイテム
プロボックス最大のネックとも言われる後部座席。狭くてリクライニングせず、乗り心地も硬めです。
とはいえ、工夫次第で快適性を上げることは可能です。長距離ドライブならサービスエリアでの休憩を多めに取りましょう。
座り心地を手軽に改善するなら、厚みのある社外品のシートカバー交換が効果的。クッション性が見違えるように向上し、見た目もおしゃれになります。座面にクッションを追加するだけでも違いますよ。
チャイルドシートはなるべくコンパクトなものを選びましょう(ISOFIX対応が便利)。
後部座席そのものを交換するカスタムもありますが、費用と手間はかかります。普段の使い方を考慮し、どこまで求めるかを考えましょう。
プロボックスの後部座席はほぼ直角(90度)。この角度を改善するための金具を取り換えるだけでも乗り心地は劇的に改善されます。
内装の安っぽさはイジルのを楽しむ
ドアを開けた瞬間の「商用車感」は否めないプロボックス。プラスチック多用のシンプルな内装は、カスタムで劇的に変身させられます。
一番手軽で効果的なのは、シートカバーとフロアマットの交換。これだけで車内の雰囲気がガラッと変わり、所有満足度もアップします。
さらにこだわるなら、木目調やレザー調のパネルをインパネに貼ったり、ステアリングをお気に入りのデザインに交換したりするのもおすすめ。プロボックス/サクシード用のカスタムパーツは驚くほど豊富に出回っています。
カンタンな塗装や生地の張り替えなど、DIYで自分だけの空間を作り上げるのもプロボックスの大きな魅力。少しずつ手を加えていくことで、クルマへの愛着も深まりますよ。
あえてシンプルな道具感を活かすのもクールな選択肢です。
乗り心地の悪さは乗り心地重視のタイヤに
荷物をたくさん積むことを想定した硬めの足回りは、路面の凹凸を拾いやすく、とくに後部座席は突き上げを感じやすいです。この乗り心地を改善するにはいくつか方法があります。
もっとも手軽で効果が期待できるのは、タイヤ交換。純正タイヤから、サイドウォールが柔らかめのコンフォート系タイヤに交換すると、乗り心地がマイルドになります。タイヤの空気圧をメーカー指定値の範囲内で少し低めに調整するのも試す価値あり(ただし燃費や安全性とのバランス注意)。
後部座席には、厚手のクッションやゲルクッションを敷くだけでも、お尻への衝撃はかなり和らぎます。
より本格的に改善したい、またはリフトアップも考えているなら、乗り心地改善を謳ったサスペンションキットに交換するのも手です。
段差の手前でしっかり減速するなど、丁寧な運転を心がけるだけでも、同乗者の不快感は軽減できます。
走行音はデッドニング(制振・吸音材)で軽減できる
元々が働くクルマなので、遮音性は乗用車ほど高くありません。ロードノイズ(タイヤの音)やエンジン音が車内に響きやすいのは事実です。
走行音を改善する最も効果的な方法は「デッドニング」。ドア内部、フロア、ルーフ(天井)などに制振材や吸音材を追加するカスタムです。効果は高いですが、専門ショップに依頼すると費用がかさみます。DIYキットも販売されているので、まずはドアだけなど、部分的に試してみましょう。
もっと手軽な対策としては、厚手のフロアマットに交換すること。床下からのノイズを多少なりとも軽減できます。
割り切ってノイズキャンセリング機能付きのイヤホンやヘッドホンを活用し、好きな音楽を楽しむという手も。
不思議なことに、しばらく乗っていると「慣れて気にならなくなった」というオーナーの声も多いです。(ボクもそのうちの一人です)
最新の安全装備を搭載したモデルを選ぶ
安全装備が心配な方は、購入時のモデル選びが重要です。「Toyota Safety Sense」搭載の高年式モデル(2018年11月以降の改良型)を選ぶと安心感が高まります。
中古車の場合は安全装備の有無を必ず確認しましょう。
とはいえ、どんな装備があっても安全運転が基本です。
高性能なドラレコ(前後カメラ等)は必須と考え、万が一に備えましょう。
年月 | 主な改良内容 |
---|---|
2002年7月 | 初代プロボックス発売 |
2014年8月 | 大規模マイナーチェンジ(実質フルモデルチェンジ) |
2016年8月 | Toyota Safety Sense C全車標準、安全装備強化 |
2018年11月 | ハイブリッド追加、歩行者検知自動ブレーキ、USB等インテリア改良 |
2021年12月 | ハイブリッド「GX」新設、AC100Vコンセント等装備追加 |
2024年4月 | バックモニター内蔵自動防眩ミラー全車標準 |
2025年9月予定 | TSS3.0、プロアクティブドライビングアシスト、ACC、Type-C端子等最新安全技術搭載 |
運転技術と日ごろのメンテナンスで燃費改善
プロボックスの燃費は極端に悪くありませんが、カスタムや乗り方次第では「思ったより伸びない…」と感じることも。燃費を少しでも良くするためには、日々の心がけが大切です。
まずは「エコドライブ」の実践。急発進・急加速・急ブレーキを避け、「ふんわりアクセル」を意識しましょう。先の信号を見て早めにアクセルを離す、不要なアイドリングをしないなども効果的です。
日ごろの「メンテナンス」も重要です。
タイヤの空気圧は燃費に直結。こまめにチェックし、メーカー指定の適正値を保ちましょう。エンジンオイルやエアフィルターの定期的な交換も、燃費維持に繋がります。
カスタムしている場合は、その影響も理解しておきましょう。リフトアップやゴツいタイヤ、ルーフラックなどは燃費悪化の要因です。軽量なホイールを選ぶなど、できる範囲での工夫も有効です。どうしても燃費が気になるなら、ハイブリッドモデルを検討するのも手です。
DIYや収納グッズで収納スペースを追加
プロボックスの室内はシンプルで、気の利いた小物収納スペースは多くありませんが、後付けアイテムやDIYで使い勝手を向上させることができます。まずは市販の収納グッズを活用しましょう。
カー用品店やネット通販には、プロボックスに合うセンターコンソールボックス、ドリンクホルダー付きスマホホルダー、シートバックポケット、ヘッドレストに取り付けるゴミ箱など、便利なアイテムがたくさんあります。天井スペースを活用する収納ネット(ラゲッジネット)も、軽い荷物の収納に役立ちます。
自分の使い方に合わせて、木材などでオリジナルの棚や収納スペースをDIYするのもプロボックスならではの楽しみ方。SNSなどで他のオーナーのアイデアを参考にするのも良いでしょう。
基本的なことですが、不要な物を車内に溜め込まず、常に整理整頓を心がけるだけでも、スペースを有効に活用でき、使いやすさが向上します。
プロボックスはカスタムで魅力が爆上がり
飾り気のないシンプルな外観は、プロボックスの魅力であり、同時にカスタムベースとしての無限の可能性を秘めています。
「自分だけのプロボックス」を作り上げるのは最高の楽しみ!
人気のカスタムとしては、まずボディカラーを変える「オールペン(全塗装)」。好きな色に塗り替えるだけで、全く違うクルマのように生まれ変わります。
プロボックスを一気にSUV車風に変身させるのが「リフトアップ」。車高を上げることで、ワイルドなな雰囲気に。これに合わせて、ゴツゴツしたオフロード系タイヤと、無骨なスチールホイールやデザイン性の高いアルミホイールに交換するのも定番です。
ほかにも、フロントグリルやバンパーの交換、ルーフラックの装着、ヘッドライトやテールランプの変更など、パーツは豊富。手軽に始められるステッカーチューンだけでも、個性は十分に出せます。
予算や好みに合わせて、どこまでも楽しめるのがプロボックスカスタムの醍醐味です。
複数サイトをチェックして後悔しない1台を見つける
近年の人気で中古車価格が高騰しているプロボックス。賢く購入するためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
まずは焦らず「情報収集」。複数の中古車サイトや販売店をチェックし、年式、走行距離、グレード、カスタム内容による価格相場をしっかり把握しましょう。希望条件にピッタリ合う個体がすぐに見つからなくても、根気強く探し続けることが大切です。
条件を少し妥協してみるのもアリ。希望の年式やボディカラー、走行距離の条件を少し広げてみたり、基本構造が同じ兄弟車「サクシード」も候補に入れてみたりすると、選択肢が広がります。
そして最も重要なのが、「信頼できる販売店」を選ぶこと。価格の安さだけで飛びつかず、車両の状態(サビやエンジンの調子)、保証内容、お店の評判やプロボックスの販売・カスタム実績などを総合的に判断しましょう。現車確認と試乗は必須です。
今乗っている愛車をできるだけ高く売ることで予算を大きくすることも考えておきましょう!
働くクルマのイメージはカスタムで大変身!
「仕事のクルマっぽく見られないかな…」という心配は、プロボックス検討者なら一度は考えるかもしれません。
このイメージを払拭する最も効果的な方法は、やはり「カスタム」です。オールペンで好きな色にしたり、リフトアップやタイヤ・ホイール交換で個性を出したりすれば、「ただのバン」という印象は薄れ、「こだわりのクルマ」「センスの良いクルマ」として見られる可能性が高まります。
とはいえ、もっと大切なのは「気にしないマインド」を持つこと。プロボックスの魅力(タフさ、使い勝手、カスタムの自由度など)を本当に理解しているのは自分自身。「分かる人には分かる」と、その価値観を楽しむくらいの気持ちでいましょう。
ただし、家族(とくに奥さんなど)が気にする場合は、一方的に押し付けるのではなく、プロボックスのメリット(維持費の安さ、道具としての便利さなど)をしっかり伝え、理解と共感を得る努力も必要です。一緒にカスタムを楽しむのも良いコミュニケーションになるかもしれません。
ボクの妻はプロボックスカスタムがウチに来てからアウトドアにハマったよ!
思い切ってわたしもジムニーに乗り換えちゃった!
毎年プロの点検を受けられる安心感、ユーザー車検で格安車検
プロボックス=毎年車検、と思われがちですが、これは「4ナンバー(小型貨物車)」のバンモデルの場合です(初回は2年、以降1年ごと)。
「5ナンバー(小型乗用車)」のワゴンモデルであれば、普通の乗用車と同じく2年ごと(初回3年)の車検になります。
4ナンバーの毎年の費用(基本料・法定費用)と手間がデメリットと感じるなら、最も確実な解決策は「5ナンバーのワゴンモデルを選ぶ」ことです。ただし、ワゴンは自動車税が少し高くなる点に注意。
4ナンバーのバンモデルを選ぶ場合でも、費用を抑える方法はあります。「ユーザー車検」に挑戦すれば基本料を大幅に節約できますし、「格安車検」サービスを利用する手もあります。
「毎年プロに点検してもらえるから安心」と、ポジティブに捉える考え方もあります。車のコンディション維持を重視するならメリットにもなり得ます。ライフスタイルや維持費の考えに合わせて、バンかワゴンかを選びましょう。
プロボックスの車検費用を含めた年間の維持費を下の記事にまとめて後悔しているので参考にしてみてね!
筆者が実際に感じたプロボックスのデメリット3つ
ここでは筆者が実際にプロボックスに4年近く乗って感じた3つのデメリットと対処法を紹介します。
筆者が感じたデメリットは以下の3つ。
エアコンフィルターがない
「えっ?今どきそんなクルマあるの?」と驚かれるかもしれませんが、実はプロボックス(一部年式・グレードや特別仕様車を除く)には、新車時からエアコンフィルターが標準装備されていないという、ちょっとした落とし穴があります。
「フィルターがないと、何が困るの?」と思いますよね。具体的には、以下のような問題が考えられます。
- ホコリや花粉が車内にそのまま入ってくる!
- 車内の空気環境が悪化しやすい
- エアコン内部が汚れて、臭いや故障の原因にも
解決策は簡単!後付けフィルターの装着です。
フィルターはカー用品店やネット通販で数千円から購入でき、種類も豊富。取り付けはDIYで驚くほど簡単です。
グローブボックス奥のスペースに差し込むだけ。5〜10分程度で完了します。これで車内空気もエアコンも快適になります!
エアコンフィルターの取り付け方を解説した記事もあるので参考にしてくださいね!
助手席がくるくるハンドル窓
プロボックス/サクシードを検討していると、「あれ?」と思うかもしれない点が、グレードや年式によっては助手席の窓がパワーウィンドウではなく、手動式の「くるくるハンドル」であることです。
「別に手で回せばいいじゃん」と思うかもしれませんが、これが意外と不便だったり、困ったりする場面があるんです。
とくに助手席側から友人が声をかけてくれたときに、不便さを感じます。
これから中古車を探す場合は、最初から助手席にもパワーウィンドウが付いているグレード(例: Fグレード、GLグレードなど※年式によります)や高年式のモデルを選ぶのが最も簡単で確実な方法です。購入前には装備をしっかり確認しましょう。
手間はかかりますが、「パワーウィンドウ化キット」というのもあります。手動の機構をモーター式に交換し、スイッチで操作できるようにするもので、専用キットが販売されています。運転席からも操作可能になり、利便性は格段に向上しますが、数万円の費用と、DIYの場合はドア内張りの脱着や配線といった少し高度な作業が必要です。
とはいえエンジンをかけなくても窓を開閉できるのは便利ではあるよ!
くるくる回すだけで窓があくなんて神機能じゃん!
ACコンセントがない
「車中泊で電気ケトルを使いたい!」
「移動中にノートパソコンを充電したい!」
そんな時、プロボックスには基本的にAC100Vコンセント(家庭用のコンセント)が付いていないことが意外と不便に感じる場面があります。
最初はDC/ACインバーターで車のシガーソケットから電源をとって、家庭用と同じAC100Vに変換しようと考えましたが、それだとエンジンをかけたままにしないといけないんですよね。
最終的に、1000Whのポータブル電源を常備することでほとんどの問題&ストレスは解消しました。
ポータブル電源が1台あるだけで、雨の日でも車内で調理できるし、子供が使っているタブレットを爆速で充電できるので快適性が一気に上がります。
プロボックス+ポータブル電源ははずせないコンビだよ!
プロボックスについてよくある質問
プロボックスへの乗り換えを検討する中で、みなさんがギモンに思いがちな点を5つピックアップし、お答えします!
けっきょくのところ、プロボックスってファミリーカーとして「アリ」なの?
「使い方次第では、十分にアリ!」です。
後部座席の快適性や内装の豪華さ、静粛性などを最新のミニバンやSUVと比較してしまうと、正直厳しい面はあります。 しかし、以下のようなお父さんには、最高の選択肢になる可能性があります。
- 普段の主な用途は、子供の送り迎えや近所の買い物。
- 長距離ドライブは年に数回程度、または休憩をしっかり取れる。
- 子供がまだ小さく、チャイルドシートがメイン。
- 多少の不便さも「味」として楽しめる、遊び心がある。
- カスタムで自分好みに仕上げていくことに魅力を感じる。
中古でプロボックスを買うなら、どんな点に注意すればいい?
プロボックスはタフな車ですが、元々「働くクルマ」として酷使されていた可能性も考慮する必要があります。
中古車選びでは以下の点に注意しましょう。
- 過走行ではないか?
- 下回りのサビは?
- 異音や振動は?
- 安全装備の有無は?。
- 不自然なカスタムはないか?
商用車上がりは走行距離が多い傾向ですが、10万km超でも整備記録簿でメンテナンス状況が良ければ問題ない場合が多いです。
つぎに下回りのサビ。とくに雪国で使われた車両はフレーム等のサビを念入りに確認、できればリフトアップして見たいところです。
試乗は必須。エンジン、ミッション、足回りからの異音や不快な振動がないか、自分の感覚で確かめましょう。エアコンの効き具合も忘れずに。
安全性重視なら「Toyota Safety Sense」搭載モデル(2014年8月以降が目安)がおすすめです。グレードによる装備有無の確認も必須です。
最後にカスタム。魅力的なカスタム車も多いですが、車検に対応しているか、不具合がないかしっかり確認しましょう。
みんなやってるカスタム、費用はどれくらいかかるものなの?
カスタムはこだわり出すとキリがありませんが、人気のカスタムメニューのだいたいの費用目安(部品代+工賃)は以下の通りです。
カスタムメニュー 費用目安
(商品代+工賃)備考 タイヤ&ホイール交換 10万円~ オフロードタイヤ+スチールの場合。アルミは高価 リフトアップ 5万円~15万円程度 乗り心地改善キットは高くなる傾向 オールペン(全塗装) 30万円~60万円程度 色や業者により大きく変動 ルーフラック 5万円~15万円程度 デザインやメーカーによる シートカバー 2万円~5万円程度 DIYでの取り付けも可能 フロントグリル交換 2万円~5万円程度 比較的安価で印象を変えられる
Google スプレッドシートにエクスポートパーツ選びやDIYの活用次第で費用は大きく変わります。まずはステッカーや小物など、手軽なところから始めてみるのも楽しいですよ!
「サクシード」ってプロボックスと何が違うの?どっちがいい?
サクシードはプロボックスの兄弟車で、基本的な構造(プラットフォーム、エンジン、内装の基本骨格など)は全く同じです。
プロボックスとサクシードの主な違いは見た目。2014年以前は顔つきやテールランプが異なり、一般にプロボックスが商用車、サクシードが乗用車向けでした(※以降フロントは共通)。
バンタイプはリアガラスの傾斜が異なります(プロボックス傾斜/サクシード垂直)。中古市場ではプロボックスの方が人気で数も豊富ですが、サクシードが少し安価な場合もあります。
性能的な差はほぼ無いと考えてOKです。どちらを選ぶかは、完全に「デザインの好み」と「中古車の状態・価格」で決めてしまって問題ありません。両方見比べて、ピンと来た方を選ぶのが良いでしょう。
ハイブリッドモデルって実際どう?ガソリン車と比べてメリット・デメリットは?
2018年11月からハイブリッドモデルが登場しています。ガソリン車と比較した場合のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリットデメリットハイブリッド最大の魅力は圧倒的な低燃費。カタログ値(WLTC)22.6km/Lはガソリン車(17.2km/L等)を大きく上回り、日々のガソリン代節約に直結します。家計に嬉しいポイントですね。
モーターアシストによる静かでスムーズな走り出しも特徴。特に信号の多い街中での運転が快適になります。
一方、ハイブリッドのデメリットは車両価格。新車・中古ともにガソリン車より数十万円高価です。中古市場での流通量がまだ少ない点も挙げられます。
マフラーなど一部カスタムパーツの選択肢が限られる場合も。将来的なバッテリー交換費用の懸念もありますが、トヨタのHVシステムは耐久性に定評があります。
プロボックスはデメリットを理解し、受け入れられれば最高の相棒に!
プロボックスのリアルなデメリットを11個、解決策と合わせて見てきました。
「うーん、やっぱり自分には合わないかも…」と感じた方もいるかもしれません。
逆に、「なるほど、こういう工夫をすれば全然アリだな!」「むしろデメリットも楽しめそう!」と感じた方もいるでしょう。
ハッキリ言って、プロボックスは誰にでもおすすめできるファミリーカーではありません。
後部座席の快適性、内装の質感、静音性、最新の安全装備など、昨今の乗用車に求められる水準から見ると、あきらめなければいけないデメリットがあります。
とはいえデメリットをきちんと理解して、
- 工夫やカスタムで自分好みに改善していく
- 「これはこういうクルマなんだ」と割り切って、その個性を楽しむ
というスタンスで向き合うことができれば、プロボックスは子育て世代のお父さんにとって、かけがえのない最高の相棒になってくれるポテンシャルを秘めています。
- 自分だけのスタイルを表現できる、無限のカスタム性
- 趣味や遊びの道具を気兼ねなく積み込める、圧倒的な積載力とタフさ
- 日々の維持費を抑えられる、経済性の高さ
プロボックスの魅力は、多くの人にとって、デメリットを補って余りあると感じられるはずです。
上記のチェックリストに自信を持って「YES」と答えられるなら、プロボックスはきっとあなたの毎日をもっと楽しく、アクティブにしてくれるはずです。
この記事が、あなたの「後悔しないクルマ選び」の参考になれば嬉しいです。
ぜひあなただけの素敵なプロボックスライフを実現してくださいね!
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