
目の前に広がる絶景を眺めながら、自分で淹れた熱々のコーヒーを一杯……。

満天の星空の下、ほかほかの炊きたてご飯と温かい手料理を味わう……
想像しただけで、最高に贅沢な時間ですよね。
自由気ままな車中泊の旅、せっかくなら食事だって、コンビニ弁当やありきたりな外食ばかりじゃなく、もっと自由に、もっと自分らしく、もっと美味しく楽しみたい!
とはいえ、いざ「車中泊で調理しよう!」となると
「車の中で火を使うのって、一酸化炭素中毒とか火事とか…やっぱり怖い!」
「カセットコンロ? IH? 何をどう使えばいいの?」
「電気製品って使えるの? 電源はどうする?」
「そもそも、どこで調理すればいいんだろう? 臭いやゴミは…?」
そんなたくさんのギモンや不安が頭をよぎり、結局いつも簡単なもので済ませてしまう…。そんな経験はありませんか?
諦めるのはまだ早い!その悩み、この記事がすべて解決します!
この記事を読めば、
あなたが知りたかった「安全で快適な車中泊調理のすべて」が分かります。
調理家電の進化によって、車中泊の調理は驚くほど安全に、そして快適に行えるようになっているんです。その鍵を握るのが、火を使わない「電気調理」と、それを支える「ポータブル電源」。
これらを上手に活用すれば、あなたの車中泊の「食」は、もっと自由に、もっと豊かに、もっと楽しくなること間違いなし!
もう「車中泊だから、ごはんは我慢…」なんて言わせません。
この記事を読んで、安全でスマートな調理法をマスターし、最高の景色と共に最高の「車中泊メシ」を楽しむ、新しい旅の扉を開きませんか?
さっそくあなたの車中泊ライフを、もっともっと輝かせるための知識とアイデアを見つけにいきましょう!
なぜ車中泊で「火を使わない調理」が最強なのか?
カセットコンロなどを使った調理も可能ですが、車中泊においては火を使わない電気調理をおすすめします。
電気調理がおすすめの理由は以下の3つ。
- 圧倒的な安全性
- 驚くほどの手軽さ
- 場所を選ばない自由度
圧倒的な安全性!
電気調理の最大のメリットは「安全性」です。
車内で火を使う際に最も怖い一酸化炭素中毒のリスクがゼロになります。
火を使わないため燃え移りや不完全燃焼による火災の危険性も大幅に低減できます。
これなら、小さなお子さんやペットと一緒の車中泊でも、安心して調理に集中できますよね。安全第一で楽しむなら電気調理がベストな選択です。
驚くほどの手軽さ!
電気調理の魅力は「手軽さ」にもあります。
面倒な火起こしやガス缶の準備・交換は不要で、使い終わった後もサッと拭くだけでOKな器具が多いです。
強風の日でも火が消える心配がなく、いつでも安定して調理に集中できます。時間と手間を節約して、スマートに調理を楽しめるのが電気の強みです。
場所を選ばない自由度!
最近は公園や河川敷、一部のRVパークなど、安全や環境への配慮から火気の使用が禁止されている場所が増えています。
そんな「火気厳禁」の場所でも、電気調理器具とポータブル電源があれば、手軽に温かい料理を楽しめます。
ただし、調理そのものが禁止されている場合もあります。必ず現地の看板や公式サイトでルールを確認してから楽しみましょう。
火を使わない!車中泊を快適にする「電気調理器具」たち
「電気調理って、具体的にどんなものが使えるの?」と思いますよね。
最近はコンパクトで車中泊向きの便利な電気調理器具がたくさんあります!
IHクッキングヒーター(卓上型)
車中泊調理の定番といえば卓上IHクッキングヒーター。
お湯沸かしから炒め物、煮込み料理まで幅広く対応できる万能さが魅力です。火を使わないので安全な上、トッププレートがフラットなので、吹きこぼれてもサッと拭くだけで掃除が簡単なのも嬉しいポイント。
火力調整もできるので料理の幅が広がりますが、消費電力は高め (500W〜1400W程度) なので、これに対応できる出力を持つポータブル電源選びが重要になります。
電気ケトル
車中泊の快適度を上げる必須アイテムが電気ケトル!
何より「手軽さ」と「速さ」が魅力。スイッチひとつですぐにお湯が沸くので、温かいコーヒーや紅茶、カップ麺、フリーズドライのスープや味噌汁などが、あっという間に楽しめます。
レトルト食品の湯煎にも便利。消費電力は瞬間的に大きい (800W〜1300W程度) ですが、沸騰までの時間は短いのが特徴。
使うポータブル電源の最大出力(W)がケトルの消費電力に対応できるか、必ず確認しましょう。
小型炊飯器
「やっぱりご飯がないと!」というご飯派の車中泊には小型炊飯器がおすすめ!
車内で炊きたてのホカホカご飯が食べられるのは最高の贅沢ですよね。おかずはレトルトでも、ご飯が美味しいだけで満足度が格段にアップします。
人気なのは1〜2合炊きのコンパクトなモデル。消費電力は300W前後が多いですが、炊飯には30分〜1時間程度かかるため、使用するポータブル電源の容量 (Wh) と出力(W)の両方を確認しましょう。
食費節約にも繋がる嬉しいアイテムです。
電子レンジ(ポータブル/車載用)
車内でサッと温めたい時に便利なのが電子レンジ。ポータブルタイプや車載タイプがあります。
レトルト食品やお弁当、作り置きのおかずなどを、火を使わず短時間で温められるので、食の選択肢が大きく広がります。
最大の注意点は消費電力の大きさ。500W〜700W以上と非常に高いため、これに対応できる大容量・高出力なポータブル電源が必須です。
すべてのポータブル電源で使えるわけではないので、導入前に必ず性能を確認しましょう。
ホットサンドメーカー(電気式)
電気式ホットサンドメーカーを使えば、簡単で美味しいホットサンドが楽しめます!
食パンにハム&チーズ、卵、ツナマヨ、前日のカレーやミートソース、残り物のおかずなど、冷蔵庫にある好きな具材を自由に挟んで、焼き色がつくまで数分待つだけ。火加減の心配もいりません。甘い系なら、あんこやチョコレート、バナナなどもおすすめです。
アレンジは無限大! 手軽に作れて子供も大人も喜ぶので、車中泊の朝食やランチ、ちょっとしたおやつにもぴったりですよ。
電気鍋・グリル鍋
寒い季節の車中泊には電気鍋やグリル鍋が大活躍!車内でアツアツの鍋料理を囲めば、体も心も温まります。
一台で煮るだけでなく、焼肉やすき焼きなどができる多機能タイプを選べば、メニューの幅がぐっと広がります。仲間との車中泊にもぴったり。
消費電力は製品によりますが、IH同様にやや高めの場合があるので、ポータブル電源の出力(W)を確認しましょう。
【簡単・時短!】レトルト&フリーズドライ活用術
「調理器具を揃えるのは大変…」「もっと手軽に済ませたい!」という方には、レトルト食品やフリーズドライ食品の活用もおすすめです。
レトルト食品
カレーやパスタソース、丼の具、ハンバーグなど種類が驚くほど豊富です。
最大の魅力はその手軽さ。電気ケトルで袋ごと湯煎するか、対応するポータブル電源があれば電子レンジで温めるだけで、あっという間に本格的な一品が完成!
ご飯さえ炊いておけば、日替わりで色々な味が楽しめます。調理の手間も洗い物も最小限に抑えられるので、時間を有効に使いたい車中泊にぴったりです。
フリーズドライ食品
最近のフリーズドライ食品の進化は凄い!味噌汁やスープはもちろん、雑炊、リゾット、カレーなど主食系も充実。お湯を注ぐだけで、驚くほど本格的な味が楽しめます。
最大のメリットは軽くてコンパクト、そして長期保存が可能という点。
車内の限られたスペースでも場所を取らず、車中泊に最適です。
アルファ米(お湯や水で戻せるご飯)と組み合わせれば、温かくて満足感のある立派な食事になります。
缶詰
缶詰は車中泊の食料ストックに欠かせない存在! サバ缶、焼き鳥缶、コンビーフ缶など、種類も豊富です。
最大のメリットは長期保存が可能で、調理不要でそのまま食べられる手軽さ。車に常備しておけば、いつでも簡単におかず一品を追加できます。
少し温めたい時は、電気ケトルで湯煎するのも良いでしょう。ご飯のお供にも、お酒のおつまみにもなり、他の食材と合わせてアレンジ料理にも使える万能選手です。
電気調理は「ポータブル電源」なしでは始まらない!
便利な電気調理器具ですが、動かすためには当然「電気」が必要です。
車のシガーソケットだけでは、消費電力の大きな調理器具はまず使えません。
無理に使おうとすると、ヒューズが飛んだり、最悪の場合、車のバッテリー上がりを起こしてしまいます。
そこで必要になるのが「ポータブル電源」です!
なぜポータブル電源が必須なの?3つの理由
車中泊で電気調理を楽しむなら、なぜポータブル電源が「必須」なのでしょうか?理由は大きく3つあります。
車のバッテリー上がりを防ぐため
車中泊でIHや電気ケトルといった消費電力の大きな家電を使う際、車のバッテリーから直接電源を取るのは非常に危険です。あっという間にバッテリーが上がってしまい、エンジンがかからず楽しい旅が台無し…なんてことになりかねません。
ポータブル電源は、車とは独立した専用のバッテリーなので、バッテリーには一切負荷をかけません。
エンジンを停止したままでも、バッテリー上がりを心配することなく安心して電気調理を楽しむことができます。
静かに、そしてガソリンも節約しながら調理できるのも大きなメリットです。
家庭用コンセント (AC) が使えるため
ポータブル電源の大きな利点は、家庭用と同じACコンセントが付いていること。
車中泊用に高価で種類も限られる車載専用の製品を探す必要がなく、普段ご家庭で使っている電気ケトルや小型炊飯器、ミキサー、扇風機といったおなじみの電気調理器具や家電製品を、そのまま車内で手軽に使用できるようになります。わざわざ特別な道具を揃えなくても、気軽に様々な料理や快適装備に挑戦でき、車内での過ごし方のクオリティが格段にアップします。
どこでも電源を持ち運べるため
ポータブル電源の大きな魅力は、その名の通り「どこへでも電源を持ち運べる」汎用性の高さです。
車内での利用はもちろんですが、キャンプサイトに持ち出してテント周りで使ったり、庭でのDIY作業や屋外イベントで電源を確保したりと、アイデア次第で使い道は無限大。さらに、万が一の停電や災害時には、頼れる非常用電源として大活躍します。スマートフォンを充電して情報を得たり、照明を確保したり、小型の暖房器具を使ったり、いざという時の安心感が格段に高まります。
車中泊調理に必要なポータブル電源の選び方
「じゃあ、どんなポータブル電源を選べばいいの?」
失敗しないための選び方のポイントは以下の6つ。
- 容量 (Wh - ワットアワー)
- 定格出力 (W - ワット)
- 出力ポートの種類と数
- 安全性
- 充電方法
- サイズと重さ
容量 (Wh - ワットアワー)
ポータブル電源選びで重要な**「容量(Wh - ワットアワー)」は、「どれくらいの時間、電気を使えるか」**を示すバッテリーの大きさの目安です。
自分に必要な容量を知るには、まず使いたい電気製品の「消費電力(W)」と「使用時間(h)」を確認し、【 消費電力(W) × 使用時間(h) = 必要な電力量(Wh) 】で計算します。(例:500WのIHを30分(0.5h)使うなら、500W × 0.5h = 250Wh が必要)
複数の電気製品を同時に使う場合は、その合計の消費電力(W)で計算しましょう。
ただし、電気の変換ロスや予期せぬ使用も考慮し、計算で出た合計Wh数の「1.5倍〜2倍程度」の容量を選ぶのがおすすめです。この「余裕」が、いざという時に「電気が足りない!」となるのを防ぎ、安心して使うためのポイントになります。
定格出力 (W - ワット)
ポータブル電源選びでは容量 (Wh) と合わせて「定格出力 (W - ワット) 」の確認が必須です。「定格出力」はポータブル電が「安定してどれくらいのパワー(電力)を供給できるか」を示す数値。
値が小さいと、使いたい家電の消費電力(W)を満たせず、機器が動かない原因になります。
選び方の基本は、「自分が使いたい電気製品の中で、最も消費電力が大きいもののW数」よりも、ポータブル電源の「定格出力(W)」が大きいものを選ぶこと。
IHクッキングヒーター、電子レンジ、電気ケトルなどは消費電力が非常に大きい (1000Wを超えることも多い) ため、これらの使用を想定する場合は、定格出力に十分な余裕がある高出力モデルを選びましょう。
また、モーターを使う家電などは起動時に一時的に大きな電力が必要な場合があるため、「最大出力(瞬間出力)」もあわせて確認しておくと、より安心して使えます。
出力ポートの種類と数
ポータブル電源を選ぶ際は、「出力ポートの種類と数」もしっかり確認しましょう。「出力ポート」とは電気を取り出す「コンセント」や「差込口」のことです。
主に以下の種類があります。
- ACコンセント
- USB-Aポート
- USB-Cポート
- DCポート/シガーソケット
「IHで調理しながらスマホも充電したい」場合、ACコンセントとUSBポートの両方が必要です。同時に使いたい機器の数だけ、対応するポートがないと不便を感じます。
ACコンセントが1つしかないと、調理器具を使うたびに抜き差しが必要になることも。
自分の使い方を具体的にイメージし、「どの種類のポートが」「いくつ必要か」を考え、少し余裕のあるポート構成のモデルを選ぶのが快適に使うコツです。

ポータブル電源で使える家電製品の計算方法は「ポータブル電源で使える家電製品の計算方法」のページで詳しく解説しているから読んでみてね!
【簡単】もう悩まない! ポータブル電源で使える家電製品の計算方法
安全性
ポータブル電源は内部に大容量バッテリーを搭載しているため、「安全性」は何よりも優先して確認すべき最重要項目です。発火などの事故を防ぐため、以下の点を必ずチェックしましょう。
【必須確認:PSEマーク】
「PSEマーク」が付いているか必ず確認してください。
「PSEマーク」は日本の電気用品安全法に基づき、国が定めた安全基準を満たしていることを示すマークです。国内で正規に販売される多くの製品には表示が義務付けられています。このマークがない製品は安全性が確認されていない可能性があり、避けるべきです。
その他の安心ポイント
- BMS(バッテリーマネジメントシステム): 過充電、過放電、温度異常などを監視・制御し、バッテリーを保護する重要なシステムです。高品質なBMS搭載モデルを選びましょう。
- 保護機能: ショート防止、過負荷保護など、どのような安全機能が備わっているか確認すると、より安心です。
- 信頼できるメーカー: 安全技術やサポート体制を考慮し、実績のある信頼できるメーカーの製品を選ぶことを強くおすすめします。極端に安価な製品には注意が必要です。

価格だけでなく、安全に関する項目をしっかり確認して、安心して長く使える一台を選ぼう!
充電方法
ポータブル電源本体をどうやって充電するかも、使い勝手を左右する重要なポイントです。複数の充電方法に対応していると、様々な状況に対応できて非常に便利です。
主な充電方法は以下の3つです。
- ACアダプター(家庭用コンセント)
- シガーソケット(車)
- ソーラーパネル(別売の場合が多い)
シガーソケット充電やソーラーパネル充電に対応していると、旅先でのバッテリー切れのリスクを減らし、活動の自由度を高めてくれます。ご自身の使い方に合わせて、必要な充電機能を備えたモデルを選びましょう。
サイズと重さ
ポータブル電源を選ぶ際には、性能だけでなく「本体のサイズ」と「重さ」もしっかり確認しましょう。
一般的に、バッテリー容量(Wh)が大きくなるほど、本体は大きく、そして重くなる傾向があります。大容量モデルは安心感がありますが、いざ購入してみたら「車に積むスペースがなかった…」「重すぎて持ち運べない…」となっては意味がありません。
特に、軽自動車のように車内スペースが限られている場合や、キャンプサイトなど車から離れた場所へ頻繁に持ち運んで使いたいと考えている場合は、購入前に製品の寸法(幅・奥行き・高さ)と重量(kg)を必ずチェックしてください。
「車内のどこに収納・設置するか?」「自分や家族が無理なく持ち運べる重さか?」などを具体的にイメージし、ご自身の車の積載能力や使い方に合った、現実的に扱えるモデルを選ぶことが、後悔しないための重要なポイントです。
【重要】ルールとマナーを守って!安全・快適な車中泊調理のために
便利な電気調理ですが、主に5つの注意点があります。
換気はマスト!
「火を使わない電気調理だから換気は不要?」それは間違いです!電気調理でも、調理中は必ず水蒸気や料理の臭いが発生します。換気をしないと、車内に湿気がこもり結露やカビの原因になったり、食べ物の臭いがシートなどに染み付いてしまったりします。
快適な車内環境を保つため、調理中は必ず窓を2ヶ所以上開けて空気の通り道を作るか、装備されていればベンチレーター(換気扇)を回しましょう。サーキュレーターで空気を循環させるのも効果的です。安全・快適のため、換気は必須と心得てください。
臭い対策
車内は狭く臭いがこもりやすい空間。調理後の臭いは快適な睡眠や翌日の気分を左右するため、臭い対策は重要です。
ニンニク料理や焼肉、魚を焼くなど、臭いが強く残りやすいメニューはなるべく避けるのが無難。煮込み料理や湯煎などは比較的臭いを抑えられます。
調理する際は、バックドアを開けて車の外向きに行うなど、できるだけ臭いが車内に充満しないよう場所を工夫しましょう (風向きにも注意!)。
調理後の十分な換気はもちろんですが、事前に無香料タイプの消臭スプレーを用意しておくのも効果的です。これらの対策を組み合わせて、臭いを最小限に抑えましょう。
食材の管理
車中泊での食材管理は、食中毒を防ぐために非常に重要です。気温が上がる季節は注意が必要!
基本はクーラーボックスやポータブル冷蔵庫を活用し、生鮮食品などが傷みやすい温度(一般的に10℃〜60℃)にならないよう、徹底した温度管理を心がけましょう。
クーラーボックスの場合は、保冷力の高いモデルを選び、十分な量の保冷剤を準備します。ポータブル冷蔵庫は電源(ポータブル電源や走行充電)が必要ですが、より確実に温度を保てて安心です。
食材は小分けにして密閉容器に入れると、衛生的に保管でき、スペース効率も良くなります。こまめに食材の状態を確認することも忘れずに。
ゴミは持ち帰り
車中泊を楽しむ上で、ゴミの持ち帰りは最低限守るべき絶対的なマナーです。調理で出た生ゴミ、食品トレイ、包装材などのゴミは、量に関わらず必ず、すべて自宅まで持ち帰りましょう。
サービスエリアや道の駅、コンビニなどの公共のゴミ箱に、家庭ごみ (車中泊で出たゴミ) を捨てるのはマナー違反であり、絶対にやめてください。
ゴミの放置は、景観を損ねるだけでなく、悪臭の原因になったり、野生動物を呼び寄せてしまったりと、環境や他の利用者に迷惑をかける行為です。
ゴミ袋はしっかり口を縛り、臭いが漏れないように二重にする、あるいは密閉できる容器に入れるなどの工夫をしましょう。「来た時よりも美しく」を心がけ、気持ちの良い車中泊を続けたいですね。
調理場所の確認
車中泊で調理する際は、「ここで調理しても大丈夫か?」という場所のルール確認が不可欠です。
道の駅、サービスエリア、公園、河川敷、公共駐車場など、多くの人が利用する場所では、安全や衛生上の理由から「調理行為そのもの」が禁止されていることが少なくありません。
「火気厳禁」の表示だけでなく、「調理禁止」のルールがないか、現地の看板や注意書きを必ず確認しましょう。電気調理であっても、調理自体がNGの場合があります。不明な場合は、その施設の管理事務所などに問い合わせるのが確実です。ルールを守って、気持ちよく車中泊を楽しみましょう。
調理器具・食材の賢い収納&パッキング術
限られた車内スペースを有効に使うためには、収納も工夫したいポイント。
調理器具の収納
限られた車内スペースを有効に使うため、調理器具の収納も工夫しましょう。
器具選びでは、
- スタッキング可能なクッカーセットや食器
- 取っ手が取れるフライパンや鍋
- 折りたたみ式のケトルやザル
調理器具やカトラリー、調味料などを一つのコンテナボックスにまとめて「キッチンボックス」として管理するのがおすすめです。必要なものが一箇所にまとまるので、車への積み下ろしや調理の準備・片付けが格段にスムーズになり、非常に便利ですよ。
食材の整理と収納
食材のパッキングも工夫次第で、車中泊調理がもっと快適になります。
出発前に野菜を切るなどの下準備をしておくと、現地での調理の手間が省け、生ゴミも減らせて一石二鳥。醤油や油などの調味料は、漏れない小型の容器に小分けにすると、かさばらず持ち運びに便利です。
クーラーボックス内は、仕切りや小さなボックスを活用して整理し、食材を立てて収納するとスペース効率が上がり、目的のものをサッと取り出しやすくなります。
保冷剤は、場所を取らずに効率よく冷やせる薄い板状のタイプが、車中泊には特におすすめです。
少しの工夫で、車内は驚くほどスッキリし、調理の準備・片付けもスムーズになりますよ。
「火を使う場合」(カセットコンロ等)の絶対ルールと注意点
電気調理をおすすめしますが、「やっぱり直火で調理したい」「カセットコンロが便利」という方もいるでしょう。ただし、車内でのカセットコンロやバーナーの使用は、一酸化炭素中毒や火災のリスクが非常に高いため、絶対にやめてください。
火を使う場合は、以下の点を必ず守りましょう。
- 必ず車外で使用する
- 風防(ウインドスクリーン)を使用する
- 適切な器具を使用する
- 換気に注意(テント内等もNG)
- 消火用具の準備
- 場所のルールを確認
- 使用後の処理
人気のメスティンを使った炊飯なども楽しいですが、火を使う場合は上記ルールを必ず守って安全第一で楽しみましょう。
【後悔したくない】車中泊調理におすすめのポータブル電源はコレ!
「選び方はわかったけど、具体的にどれがいいの?」というあなたへ。
ここでは、人気の高いタイプ別におすすめの考え方をご紹介します!
容量別にもっと詳しくポータブル電源のことを知りたい方は「車中泊向けポータブル電源」をくわしく解説したページを参考にして選んでくださいね。
【大容量・高出力】電気の心配なく本格調理!ファミリーや連泊派の頼れる相棒
「車中泊でも家のキッチンのように、色々な調理家電を気兼ねなく使いたい!」
「家族みんなで数日間、電気の心配なく快適に過ごしたい!」
ヘビーユーザーや、快適性を最優先するあなたにおすすめなのが、容量1000Wh以上、定格出力も1000W以上(できれば1500Wクラス)のスペックを持つ「大容量・高出力」タイプのポータブル電源です。
1000Whクラスのモデルなら、消費電力の大きいIHクッキングヒーター(高火力)や電子レンジ、電気ケトルなども安心して使えます。炊飯器でご飯を炊きながら、IHで別のおかずを作る、なんてことも可能に。
家族分のスマートフォンやカメラ、PCなどを同時に充電する余裕も生まれます。
数日間の連泊でも、容量が大きいのでバッテリー残量を常に気にするストレスから解放されるのが最大のメリット。
さらに、1000Wh以上のポータブル電源の多くはソーラーパネル充電に対応しているため、日中に太陽光で充電すれば、電源のない場所でも長期間の滞在が可能になります。
価格は高めになりますが、「どこでも電源が手に入る自由」が手に入ります。容量とパワーの心配から解放され、まるで自宅のような快適な電化車中泊を実現しましょう。
大容量のポータブル電源でおすすめなのは「Jackery 2000 New」!軽くて持ち運びやすいのがポイント!
【バランス】迷ったらコレ!ソロ・デュオや初心者におすすめの万能選手
「そこまで本格的な調理はしないけど、ケトルや炊飯器、たまにはIHも使いたいな」
「大きすぎず重すぎず、価格も性能も、ちょうど良いものが欲しい!」
そんなあなたにぴったりなのが、容量500〜1000Wh、定格出力500〜1000W程度のスペックを持つ「バランスモデル」です。まさにポータブル電源の「優等生」と言えるタイプで、多くの車中泊ユーザーにとって最初の選択肢となるでしょう。
500~1000Whクラスのポータブル電源があれば、電気ケトルでの湯沸かしや小型炊飯器での炊飯、スマートフォンの充電はもちろん、消費電力を調整できるタイプのIHクッキングヒーター(中火程度まで)なら十分に使うことができます。ノートパソコンでの作業や、扇風機、電気毛布 (出力による) といった車中泊であると嬉しい小型家電の使用にも対応でき、一般的な車中泊シーンで求められる電力は、ほぼカバーできるはずです。
大容量・高出力モデルほどのパワーや長時間使用は望めませんが、その分本体サイズも比較的コンパクトで、重量も持ち運びしやすい範囲に収まっていることが多いです。価格も高性能モデルに比べると手が届きやすく、コストパフォーマンスに優れているのが大きな魅力と言えます。
「これがないと困る!」というシーンは少ないかもしれませんが、ほとんどの車中泊シーンで「これがあって良かった!」と思える活躍をしてくれます。
まずはこのバランスモデルから、快適な車中泊の電化をスタートさせてみませんか? 手軽さと十分な性能で、あなたの自由な旅をしっかりとサポートする、頼れる相棒になってくれるはずです!
1000Whクラスでおすすめのポータブル電源は「Jackery 1000 New」ね!色も可愛くてわたし好みよ!
【コンパクト】手軽さ最優先!ソロキャンプやサブ電源に最適
「本格的な調理はあまりしないけど、スマホの充電やちょっとお湯を沸かすくらいの電源は確保したい」
「できるだけ荷物は少なく、軽く、そして価格も抑えたい!」
そんなミニマルなスタイルを好む方や、手軽さを最優先する方におすすめなのが、容量300〜500Wh、定格出力300〜500W程度の「コンパクトモデル」です。
このタイプの最大の魅力は、なんといっても軽量・コンパクトで持ち運びが非常に楽なこと。女性でも扱いやすく、車内の限られたスペースにもすっきりと収まります。
価格も比較的手頃なモデルが多く、ポータブル電源を初めて試してみたいという方にも選びやすいでしょう。
主な用途としては、スマートフォンやタブレット、ノートパソコンの充電、LEDランタンの使用、消費電力の少ない電気毛布 (※W数要確認) などが中心になります。
お湯を沸かす電気ケトルについては注意が必要で、コンパクトモデルの定格出力(W)では、ケトルの消費電力に足りず使えない場合が多いです。
もしケトルを使いたい場合は、低ワット数の製品を選ぶか、もう少し出力に余裕のあるモデル(バランスモデルなど)を検討しましょう。IHや炊飯器といった本格的な調理器具の使用は難しいと考えてください。
できることは上位モデルに比べて限られますが、「最低限の電気が、いつでも手軽に使える」という安心感と利便性は大きな魅力です。
あなたのシンプルで軽快な車中泊スタイルを、このコンパクトな相棒がスマートにサポートしてくれます。
まずは手軽に「電源のある車中泊」を体験してみたいという方にも最適な選択肢となるでしょう。
コンパクトなポータブル電源は泊りじゃなくてデイキャンプでも持っていくと安心ね!
【簡単&美味しい!】車中泊おすすめレシピ(電気調理編)
ポータブル電源と電気調理器具があれば、こんな料理も楽しめます!
- IHヒーターでお手軽パスタ
- 電気鍋であったかおでん&鍋
- 車載炊飯器で簡単炊き込みご飯
- ホットサンドメーカーでアレンジ無限ホットサンド
- 電気ケトルで即席スープ&コーヒー
IHヒーターでお手軽パスタ
IHヒーターなら、車中泊でも安全かつ手軽に美味しいパスタが楽しめます!
作り方は簡単。まずIHでお湯を沸かし、パスタを表示時間通りに茹でます。その間に、別のフライパン(または鍋)でお好みのレトルトパスタソースを温め、茹で上がったパスタと手早く絡めれば、あっという間に完成!
お好みでソーセージやきのこ、コーン、ツナ缶などを加えれば、さらに具沢山で本格的な味わいに。IHは消費電力が大きいので、ポータブル電源の出力(W数)には注意が必要ですが、火を使わない安心感と短時間で調理できるのが大きな魅力です。
電気鍋であったかおでん&鍋
寒い季節の車中泊には、電気鍋で作るアツアツのおでんや鍋料理がたまりません!
市販のおでんセットや好みの鍋つゆ、そして野菜やお肉、練り物など、好きな具材を電気鍋に入れてコトコト煮込むだけ。火加減をずっと気にする必要がなく、火を使わないので安全なのも嬉しいポイントです。
ポータブル電源の容量と出力は確認が必要ですが、これさえあれば車内が温かいごちそう空間に早変わり。
シメにうどんやご飯を入れて雑炊まで楽しめば、体も心もポカポカに温まる、最高の車中泊グルメになりますよ。
車載炊飯器で簡単炊き込みご飯
車中泊向け小型炊飯器で、絶品「ほったらかし炊き込みご飯」はいかが?
洗ったお米、規定量の水、そしてお好みの具材(ツナ缶、鮭フレーク、きのこ類、コーン、細かく切った鶏肉や油揚げなど)と、めんつゆや白だしといった調味料を一緒に入れてスイッチON! あとは炊きあがりを待つだけです。
ポータブル電源は必要になりますが、火加減の心配もなく、誰でも簡単に美味しい炊き込みご飯が作れます。具材の旨みがたっぷり染み込んだご飯は最高! 旅先での食事が一段とレベルアップしますよ。
ホットサンドメーカーでアレンジ無限ホットサンド
電気式ホットサンドメーカーは車中泊の頼れる味方!
食パンに定番のハム&チーズ、卵、ツナマヨはもちろん、昨晩のカレーや残り物のおかず、さらにはチョコレートやあんこ、フルーツといった甘いものまで、好きな具材を自由に挟んで焼くだけ。
数分待てば、外はカリッと、中はアツアツの美味しい一品が完成します。火を使わないから安全で、後片付けも比較的楽なのが嬉しいポイント。アレンジはまさに無限大で、大人も子供も飽きさせません。手軽な朝食やランチ、おしゃれなおやつに最適です。
電気ケトルで即席スープ&コーヒー
電気ケトルがあれば、車中泊の休憩時間がもっと豊かになります。
スイッチひとつですぐにお湯が沸くので、フリーズドライの本格的なスープや、お気に入りのドリップコーヒー、紅茶などを手軽に楽しめます。インスタント味噌汁も朝食にぴったり。
ポータブル電源と組み合わせれば、景色の良い場所で、淹れたての温かい飲み物と共にホッと一息。食後のリラックスタイムはもちろん、冷えた体を温めたい時にも最適です。火を使わず安全に、そして手軽に贅沢な時間を演出できるのが魅力ですね。
車中泊調理 Q&A ~よくある疑問を解決!~
やっぱりカセットコンロは使っちゃダメ?
絶対ダメではありませんが、車内での使用はオススメしません。
一酸化炭素中毒や火災のリスクが非常に高いため、使う場合は必ず車外で、周囲に注意して使用しましょう。換気は必須です。
調理後の洗い物や片付けはどうすればいい?
水場のあるRVパークなどを利用するのがベストですが、ない場合は、キッチンペーパーで汚れをしっかり拭き取る、環境に優しい洗剤を少量使う、などの工夫を。
汚れた水は持ち帰りましょう。使い捨て容器を活用するのも手です。
ポータブル電源の充電方法は?走行中でもできる?
多くのポータブル電源は、家庭用コンセント、車のシガーソケット、ソーラーパネル (別売の場合あり) で充電できます。
シガーソケット充電なら時間はかかりますが、走行中も充電可能です。
ソーラーパネルがあると連泊時に非常に役立ちます。
まとめ:ポータブル電源で、安全・快適な車中泊クッキングを楽しもう!
車中泊での調理は、火を使わない「電気調理」なら、安全かつ手軽に楽しむことができます。そして、快適な電気調理を実現するために欠かせないのが「ポータブル電源」です。
自分の使いたい調理器具やスタイルに合わせて最適なポータブル電源を選び、
- 安全第一
- しっかり換気
- マナーを守る
上記の3つを忘れずに、美味しい料理を楽しみ、味わいながら、ステキな車中泊の思い出を作りましょう!
ポータブル電源を手に入れて、自由で快適な車中泊になることを願っています!
おすすめの記事
車中泊用にポータブル電源を探している方のために「車中泊におすすめのポータブル電源」を解説した記事を用意させていただきました。
ポータブル電源の選び方のポイントも詳しく丁寧に解説しているので参考にしてください。